2012年10月12日

●フレッシュバナナクラス塑造課題

フレッシュバナナクラスでは8時間で塑造の構成を行いました。
課題は「任意の幾何形態と布と身体の一部を構成しなさい」というものです。
発想の段階では面白いものがたくさん出てきてはいますが、それを具現化する造形力に物足りなさを感じました。制作時間を気にして消極的になり無難なものを造っても意味はありませんが、そうとはいえあまりにも欲張り過ぎての突っ込み不足では本末転倒です。造り込んで魅せていく部分と、自分だけの世界観をバランスよく時間内で表現することが大切です。
ちょっとカタイ話になりましたが、せっかくの可能性を無駄にしない為にも、この先しっかりと力をつけて行きましょう!!

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KMさんの作品です。
制作時にちょっと量が細いかと思われましたが、結果として正面性を意識した繊細で緊張感のある彫刻が出来上がりました。

2012年10月10日

●基礎科彫刻実習の作品紹介!

お待たせしました。
基礎科彫刻実習での優秀作品を紹介します。
今回の実習は例年よりも人数も多く、作品も初めての塑造とは思えない作品が多数ありました。
これを機に彫刻を始めても良いかもしれませんね^^

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モデルさんの雰囲気をちゃんと掴んでいます。1つ1つの形も丁寧ですね。

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人間のバランスなどを気にしながら作れました。形に自分の意志が感じられます。

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目の印象が強いモデルさんでした。とても良く観察して何度も作り直していた結果、良い作品になりました。

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モデルさんの姿勢を良く観察しています。首が前に出でいるのがとても自然です。

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首周りで終わらせずに胸像にしました。大きくなってもバランスをしっかり保ち、全体感を大事にした作品です。

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しっかり骨格や筋肉を意識して作る事が出来ました。

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人一倍大きい作品です。モデルさんにとても良く似ています。ボリュームと作り込みの関係が良いですね。


こちらはデモストレーションとして一緒に参加してくれていた彫刻科昼間部生M.Sさんの作品です。
普段短い時間で制作するため、なかなか完成まで仕上げてこれませんでしたが、今回は普段の倍以上かけて制作したため、本人も納得のいくまで作る事出来たのではないでしょうか。
これで自信をもって普段の課題に取り組んで欲しいです。
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おでこの辺りの形態感は少し弱く見えますが、髪の毛や目の周りなどのこだわり、モデルさんの特徴などを丁寧に追っています。形にリアリティがありますね。

首像などの彫刻は、リアルにそっくり作ることがすべてではありません。今回紹介した作品以外にも、初めて粘土を触った、人の頭部をじっくり観察したという感動が詰まっていました。
モデルさんを見て、その形や雰囲気を感じて、粘土に自分の感じた事を表現する。
それがなによりも大事なのではないかと感じています。(白井)

2012年10月06日

●粘土構成課題

今日のフレッシュバナナクラスは御者のマスクとロープとレンガの構成課題でした。
優秀作品を2点紹介します。

R.Iくんの作品
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ボリュームのある構成ですが、モチーフ同士の空間に動きがあり面白い構成に仕上がりました。
個々の造り込みをより極めて下さい。


T.Yくんの作品
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配置は直角でのつながりが強いですが、モチーフの角度の微妙なズレでうまくバランスをとっています。
マスク部分の印象も気を抜かずに!

2012年10月04日

●アバタのヴィーナス模刻です。

今日のプルプルチェリークラスはアバタの模刻でした。
微妙なネジレがきれいに繋がって全体の印象を造り出す像なので、丁寧な観察が要求されます。
大きさが手頃なので、やり取りの中から彫刻の基本を学ぶには良いモチーフです。
しかし、学ぶだけでは中途半端なものにもなってしまいます。造りきらないと甘さが際立ってくるので突っ込んだ観察と造りを心掛けましょう。
今日は1点ご紹介します。

S.Iくんの作品
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頭部、首の捉え方に甘さはありますが、顔面の印象はいい感じで造れています。
全体でカチッとつかめると尚良いでしょう。

2012年09月29日

●2学期コンクール第1弾!

今日は2学期入ってから1回目のコンクール講評でした。
課題はデッサンが円盤投げトルソ、素描・塑造がアヒルでした。
上位作品を数点紹介します。

一位のR.I君デッサン
光の印象に柔らかく対応出来ていますね。両肩と頭部の位置関係、腰まわりの仕事の甘さはまだ目立ちます、隙なく描いていきましょう!
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二位のS.Y君デッサン
柔らかい描写で印象が良いですね。このデッサンに関しても腰回りの構造、特に手前側の足の仕事がまだ甘いです。立脚をもっと大切に描きましょう。
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一位のS.I君素描
雑な部分はありますが、頭部の臨場感が凄い良いです。
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一位のK.Mさん塑造
構造、動き、形の組み立てが綺麗な空間に繋がった塑造です。足回りの造り込みがやや過剰なのでバランスをみて抑えめにすることも大切です。
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二位のR.M君塑造
アヒルの形を丁寧に造っています。胸の張りなどがかっこいいです。
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S.I君塑造
重心が足に乗っている感じがして生命感があります。
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2012年09月21日

●動物の骨の塑造

今日のプルプルチェリークラスは動物の骨の塑造でした。

塑造板の平面から立体物が立ち上がる緊張感、正中線の軸と各パーツの関係、それら基本をおさえた上での形と形がぶつかり合う強さなどなど、彫刻的な要素が満載の楽しい課題でした。

皆さん楽しそうに制作していました。そんな中で3点紹介します。

K.Wくんの作品です。イルカですね。
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最近調子がいいですね。造っている最中はやや形が弱いかなと感じていましたが、講評時に並べてみると、顎先の形が作品全体の中で自然に見え、世界感がしっかり表現されていました。感覚的な粘土の扱いがとても良くなってきています。

R.Mくんの作品です。熊です。
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形の張りにうまく反応し、粘土の押さえ方をコントロールして骨らしい強さを表現しています。正中線もしっかり観察されて安定感がありました。ゴツゴツした凹凸感や、へこみの形の観察に力が注げるとより広がりある表現になると思います。

Y.Wくんの作品です。ライオンです。
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最近、塑造で何かをつかみだしているY.Wくん。伸びてきていますね。大きな形態に安定感があり、いろいろな方向に手を動かしながら形を掘り起こしていけました。張りを活かす為に平面や、微妙なへこみを使って形にリズムを産んでいけると、より豊かになりそうです。

2012年09月15日

●今日の塑造

今日のフレッシュバナナクラスは鳩の塑造でした。

二点紹介します。

R.Iくんの作品
デッサンに引き続いての紹介です。普段は形態感をカッチリと押さえ過ぎてしまい硬い印象になりがちでしたが、今回は柔らかい粘土付けで鳩の印象をとらえることができましたね。
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M.Oさんの作品
シルエットなど、鳩らしさを自然に捉えられています。春から粘土を始めたM.Oさんですが、確実に力をつけてきているのが解る作品にしあがりましたね。粘土付けのバリエーションなどこれからもっと増やしていきたいところです。
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2012年09月11日

●フレッシュバナナ人物首像

フレッシュバナナクラスでも、人物首像の課題を行いました。
全体としては、2日間という短い制作時間でマスクの印象を捉える力はついてきましたが、表面描写に走り過ぎているきらいも少しあります。逆に描写不足だけれども、実直に粘土を中心に向かってつけてきている作品には、物足りなさを感じつつも今後の展開に期待が持てます。
作業がどんどん早くなってきていますが、モデル頭部の形態感や首付きなど、最大限のベースとなる量に、もっとじっくり向き合うべきではないかと思いますが。

UTさんの首像。
肉質の柔らかい感じはとても良くなっています。
首の形態にもっと興味を持って欲しいところです。
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TYくん。
マスク部のインパクトはかなり強いものがあります。
当然彫刻ですから対角の関係に厳しくなりましょう。
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KMさん。
構造面での正確さはあります。
頭部に向かってもっとカタチが閉じていくと力強い作品になっていきます。
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2012年09月08日

●モデル首像 

今日、プルプルチェリークラスはモデル首像でした。

頭部の形や首の出方など顔面以外も丁寧に観察したい課題です。全体的に盛り上がりを感じました。

今日は三点紹介します。

R.Mくんの作品です。
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顔面の形と表情のメリハリにパンチがあります。形の強さに反応できてきて、作品が堂々としてきました。

Y.Wくんの作品です。
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頭部の観察から全体感をつかまえ、全体感をキープしながら表情まで造り込んできました。仕事が一皮剥けた気がします。

M.Kさんの作品です。
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大きな面の方向性、頭部を含めた量のバランスなど安定した仕事ぶりでした。マチエールの表現にも良い個性が出てきています。

完成のイメージをしっかり持って大きな量から掴んでいきたいですね。

2012年08月25日

●夏季講習会最終コンクール!

皆さん、熱く、長い、夏季講習会、本当に頑張りました、お疲れさまでした!
デッサンコンクール(ガッタメラータ:11時間/木炭素描)
1位 S.Yくん:夏の成果が出ましたね!印象の良さが目立ちました。構造面での安定感と黒い炭の調子の幅がもっと出ると尚良いですね。
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2位 R.Iくん:ガッタメの正面での空間の良さ、調子のバランスなど、安心感があるデッサンです。観察が自然になってきて良かったですね。首の傾きなどには、注意していきましょう!
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3位 T.Yくん: こちらもこの夏でかなり伸びました!柔らかい炭が使えて空間が表現出来ました。もう少し像の印象が合えばさらに良いですね。
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塑造コンクール:時間をテーマに手を彫刻しなさい。(11時間/彫刻)
1位 K.Mさん:手の動きや印象を柔らかく掴みつつ、時間に対する流れを意識しながら作られています。
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2位 R.Mくん:作品から、骨格の理解がみてとれます。時間というテーマを、手の動きをうまく使って表現できていますね。
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3位 T.Hさん:造り込みと構成に説得力がありました。もう少し手の骨格がしっかりしてると尚良かったです。
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4位 R.Iくん:手の作り込みもしっかりできているし、時間をテーマにした手という課題で、自分なりに考え、工夫した作品になりました。全体感も良かったし、細部の造り込みも良かったですね。
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素描コンクール:時間をテーマに手を素描しなさい。(採点中課題:3時間/鉛筆orコンテ素描)
1位 A.Tさん:独特な雰囲気のあるデッサンです。手前から奥へと抜けてゆく空間が時間というテーマを自然と表現してくれていますね。
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2位 H.Yさん:画面の中で上手く手の動きと流れを組み合わせて描くことができました。
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3位 T.Hさん:構成も工夫されていて、メリハリのきいた鉛筆の調子も良かったです。
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4位 E.Iさん:手の独特の生々しさが自然と時間を感じさせます。
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