2011年12月26日

●モデル首像

こちら芸大Aコースは女性モデル首像でした。
それぞれ特徴のあるモデルさんが来てくれました。モデルさんの印象や佇まいを大切にしながら、ぐいぐいと迫っていきたいところです。
今日はもう一息という作品が多かったように思います。そんな中から4点紹介
上3点は同じモデルさんです。三者三様ですね。
N.Nさん
2011_12_26DSC_2029.jpg
粘土の表現に幅が増えましたね。前髪や目の繊細な表現や唇のぷりっと感を土台となる骨格の厚みや形と噛み合わせながら表現出来ました。欲を言うと首の付き方に柔らかさが出るとさらにgoodです。

M.Mさん
2011_12_26DSC_2031.jpg
全体感を気にしながらの粘土の表現にはN.Nさんとは違った面白みがあります。不思議な質感が出ています。この位置からは分かりませんが、横からの首と頭部の繋がりも綺麗でした。額の上面の形をもう少し押さえたいところがおしい!

K.Sさん
2011_12_26DSC_2030.jpg
体、首、頭部の付き方がしっかりしてますね。量と量の関係が見えています。目と口で見せる影のシャープさも効いてますね。全体に手が行き届いてる感じが見えるというのはとても良いと思います。目、鼻、口だけではない所で、さらにいろいろな形の質を探していきましょう!

A.Sさん
2011_12_26DSC_2032.jpg
現役生ながらこの安定感。良いです。ベースの仕事がしかっりしてるからでしょう、中の骨格が見えてくるように思えます。この安定感は今後も大切にして下さい。ここからそのモデルさんが持つ形にぐいぐい迫れると面白くなってくると思います。GO!!

2011年12月25日

●後期芸大Bコース女性首像 Aコース組み石膏!

講習会の目玉課題、「女性首像」芸大Bコースの秀作3点をご紹介します。五時間半という短い時間で如何にモデルと対話(観察)をして特徴を引き出しながら正確な構造を表現するという課題です。
なんと言っても作品性にも繋がっていくので皆さん、いつもより集中できていました。


gotoh111225.jpg
H.Gさん
五時間半という時間でやるべき仕事がちゃんとできています。頭部のカタチがしっかりと描写できていて緊張感があります。

kimura111225.jpg
M.Kさん
髪のボリュームを上手く影に結びつけていてメリハリの利いた空間を演出しています。

kirin111225.jpg
K.Nさん
かなり大きめに量をおいていますが、大味になる事なく柔らかい土付けでまとめられました。


こちら芸大Aコースです。
今日はフォーンと馬頭の組石膏を描きました。
垂直性の高い馬頭に対してななめの印象が強いフォーン、馬頭に引っ張られたり、構図の影響のためフォーンの動きが弱くなる学生が多かったですね。組石膏は主従関係がハッキリしていればドンドン盛り上がれます!!その為にもプロポーションをシビアに決める午前中の仕事がカギとなります。

K.Sさんのデッサン

2011_12_26_DSC_1977.jpg

自分のイメージ通りの明快なデッサンは見ていてスカッとしますね。しかし時には予定調和ではなく途中の段階で構図の変更などをしなくてはならない時があります。今回K.Sさんがその状態でした。紙を変えた方が早いのでは?と思う時もありますが、本番では紙は一枚しか配られません。よく踏ん張り、それを加味しなくても内容の良い一枚だと思います。

そして現役生のH.Yさんのデッサン

2011_12_26_DSC_1993.jpg

ビシッとしたデッサンではありません。ですが良さがそれを上回ることがあります。逆光の位置では自分の画面も逆光になり炭の調子の確認が不足してしまいます。その状況の中での自然な炭の響きは目をひきました。良い一枚ですね。

そしてもう一人N.Nさんのデッサン
2011_12_26.jpg
実技を始める前にモチーフを見ながらイメージを高める行為に迫力を感じました。結果、出来たデッサンは世界感を帯びる所までいけたと思います。感覚の扉が開いていると思います。

●今日の塑造コースは

骸骨と自由に選んだ2種類のモチーフを使った構成課題でした。

構成としては、全員が意識が高い所で制作ができていました。見る側も楽しく講評ができました!塑造コースのみなさん、自信を持ってください!

4点撮影したのですが、その内3点を紹介します。

S.Kくん(現役生)の作品
りんごが正面から見たら隠れています!全体を回してみないと実態が見えてこない”作者の意図が人を引きつけますね。
20111225katmDSC_1965.jpg

A.Sくんの作品
実直な作品です。シンプルな構成ですが、クオリティーがありますね。紙風船難しいですが、挑戦していますね!
20111225asaDSC_1968.jpg

N.Oくんの作品
緊張感がある構成です!高さもあり、2つの交わる軸が塑造板上で心地良い空間を展開しています。
20111225oynDSC_1964.jpg


2011年12月24日

●今年の彫刻基礎は凄いぞ!

彫刻基礎も盛り上がっていますね。
初めて塑造をする人もいたのですが、そんな事をいっさい感じさせない集中力と観察力で良い作品が多数出ました。
この作品をキッカケに次へつなげて欲しいと思います。
T.Yくん(高校2年生)の作品
初めての塑造。力強く表現が出来、記憶に残る作品になったのではないでしょうか。強さの中にデリケートさも伺えます。
2011_12_24DSC_1877.jpg

Y.Gくん(高校1年生)の作品
彼も初めての塑造。じっくりと観察して立体にする喜びを知っていますね。指先まで神経が行き届いています。この勢いで行きましょう!
2011_12_24DSC_1858.jpg

K.Kさん(高校2年生)の作品
コツコツ積み重ねる仕事から地道に形にしてきました。まじめさが作品からも伺えます。
2011_12_24DSC_1861.jpg

M.Iさん(高校2年生)の作品
彼女も初めての塑造。感覚的な仕事から絶妙な表情とリズムが生まれています。こういう作品は真似出来ません。
2011_12_24DSC_1864.jpg

T.Kくん(高校2年生)の作品
要所要所に気遣いがあり、空間全体を意識した大人っぽい作品になってましたね。手を作るのは初めてだったようですが、よく観察出来ています。
2011_12_24DSC_1871.jpg

R.Kさん(高校2年生)の作品
2年生ですが塑造経験が豊富な作品。柔らかさと表情が上手く噛み合っていてスッと見る人の心に入ってきますね。素晴らしい!
2011_12_24DSC_1881.jpg

6人6様でそれぞれの感覚が面白く表現されていました。いやー素晴らしいと思います。
明日からはガッタメラータのデッサンです。この調子だとデッサンも楽しみですね。

●後期 塑造強化コース

塑造強化コースの後期スタート課題はジョルジョの模刻でした。今日の午前講評でした。
今日は1点、安定した力がついてきたT.Mくんの作品を紹介します。
細部と大きな形の関係が繋がってきましたね。この調子でいきましょう!
20111223jyorumrDSC_1845.jpg

2011年12月23日

●ジョルジョの模刻

今日は芸大コース塑造チームは、ジョルジョの模刻でした。5.5時間と短い時間の中、構造、動き、印象、など要求の高いモチーフですのでかなりの難易度だと思います。

印象と組み立てが目立ったR.Kくんの作品です。
大きな形のくせをコントロールして抑えながら、像の印象を粘土のタッチを活かしながら表現出来たと思います。短時間の中で自分のできる仕事を上手く実技に出せていると思います。

2011_12_23_DSC_1835.jpg

2011年12月21日

●塑造強化は自刻像!

冬季講習会前期最終日の塑造強化コースは自刻像でした。みんな盛り上がっていましたね。動きや骨格の確認をして自然さと自分らしい印象も出せるといいですよね。
本日の優秀作品を5点、紹介します。

T.Aくん:耳や動きの確認と動きと目線の確認など、細部と全体感のつながりが見えてきたように思います。彼の印象も良く出てきて良い作品になったと思います。後期も楽しみです。
20111221taDSC_1777.jpg

K.Mさん:実直な観察と粘土の魅力が噛み合い彫刻的な魅力がアップしてきましたね。いい加減な形が意味ある形へと変わってきて骨格的にも後頭部までしっかりした作品になりました。
20111221kmDSC_1772.jpg

T.Mくん:良い観察が実ったように思います。表面だけでなく、動きや骨格もしっかりしています。本人にもかなり似てきたし、メリハリある表現は目を引きました。体の形までもっと意識してみましょう。
20111221tmDSC_1771.jpg

N.Nさん:骨格のつながりや質感表現などかなり安定してきました。いい感じですね。遠くから見て細部の表情などさらに丁寧に確認していきましょう。
20111221nnDSC_1768.jpg

M.Hさん:表情や豊かな難しさもありましたが、良い彫刻になってきましたね。首の切り口の表現はさらに工夫をしてほしいところでしたが、魅力ある表情はインパクトがありましたね。
20111221mhDSC_1776.jpg

前期終了お疲れさまでした。明日はゆっくり休んでまた、後期に楽しくやりましょうね。
もっと実力アップする事を考えると、わくわくしますね。(^^)

2011年12月20日

●塑造コース、今日の優秀作品

塑造強化コース:本日の課題「にわとり」の塑造は、生命感ある粘土付けや、バランス、動きなどを構造的に捉えて、印象を出すこと、そして入試本番のように、密度を上げてみることがテーマですね。さてどんな作品が出来たでしょう。
本日の優秀作品をなんと6点も紹介します。( ^ ^ )/

T.Hさん:粘土の柔らかさと鶏の動きが魅力的でとても良かったです。出っ張りの形と、へこみの形のリズムが似て来る事があります。今後注意してみて下さいね。同じリズムの形が無い方が自然に見えますよね。
20111220DSC_1668.jpg

T.Aくん:体の形がしっかり捉えられてきました。彫刻的な力強さがすこしづつ理解出来てきたよで、自信に繋がる作品になったのではないでしょうか。
20111220DSC_1672.jpg

K.Mさん:動きのある難しいポースになりましたが、上手く自然さと、粘土のリズムが合ってきて生命感ある作品になりました。
20111220DSC_1671.jpg

T.Mくん:同堂と立つ姿が魅力的で安定感もありました。粘土の独特なやわらかさも彼の魅力ですね。
20111220DSC_1670.jpg

N.Nさん:かちっとした形の緊張感が出てきました。体の形の理解も深まってきたように思います。この調子でさらに謙虚な観察をしてみましょう!
20111220DSC_1669.jpg

Y.Mくん:立ち姿のリアリティーがある良い粘土ですね。頭部の形が惜しかったですが、全体感はすばらしく、粘土の魅力が心地よささえありました。
20111220DSC_1673.jpg

午後からは自刻像ですね。さらにオリジナルな良い彫刻を制作してみて下さいね。

2011年12月18日

●孔雀鳩塑造

今日の芸大コースは孔雀鳩の6時間塑造でした。
鳩の塑造は経験者が多かったこともあり良いペースで皆進められていました。
鳥類の骨格見本などを見て骨格に対する理解を深めていけば、作品のクオリティー
がもっと上がって来るかと思います。頑張ろう!
今回の課題の優秀作品は2点です。

S.Aくんの鳩
2011_12_18DSC_1599.jpg

モデルは孔雀鳩ではありませんでしたが、骨格に対する理解や粘土付けのバリエー
ションが多くクオリティーの高い作品に仕上がりました。
多少動きの表現が強い部分もあるので、強い形を柔らかくおさえてあげる作業が入
ればもっと鳩らしく仕上げられるかと思います。


M.Sさんのクジャク鳩
2011_12_18DSC_1602.jpg

少し弱い部分もありますが雰囲気を良く捉えられている作品です。最終的に持って
いきたい作品のイメージをもって制作に取り組めると良いですね。

●塑造強化コースのグデア

今日の塑造強化コースはあのメソポタミアの彫刻Gudeaです。グデアと言えば構造的な強さと緊張感ある形が美しい彫刻です。黒御影石で(紀元前2144年?)ごろの作品ですが、高いレベルの彫刻技術を感じますよね。細部も骨格と関係性がはっきりとあって人体理解と彫刻の美が一体化しているすばらしい作品と言えます。それを模刻出来るなんてうれしいですよね。今日の優秀作品を一点、紹介します。

A.Sくん:構造理解もしっかりしてきて、さらに印象も良く、細部にも挑戦し始めている作品で良かったですね。全体にもっと作り込んでいけると良かったですね。今後に期待です。
20111218saak.jpg
他の学生も全体的にも良い作品がでたので、今度は入試のような気持ちで、もっと完成度を上げていきましょう!!
明日からの「鶏」課題も、どんな塑造彫刻が出るのか楽しみにしています。