●東北の人
「松岡圭介 -蠢くひとがた-展」へ行きました。
初日のオープニングへ出かけ、久しぶりの再会。彼は東北芸術工科大学で彫刻を学び、上京し当校彫刻の教務として3年間働きながら作家活動をし、その間多くの賞にも輝きました。そして昨年帰郷し、地元ホテルで働きながらの制作活動を継続しているとのこと。作品制作の為には労を惜しまない、そんな人だけが彫刻家として残っていく、そんな世界でもあることが彼の態度からも伝わってきます。
多くはありませんが、すいどーばたからも地方の大学へと進学していきます。自ずと発表をしなければこの世界では消えて行くことになるのですが、それでも様々な素材に接し、立体の感覚を研ぎすました訓練で得たものは何かに役立っていくのでしょう。
作品制作のイメージの根幹が、体験した多くの経験から来ることを考えると、東京以上に特化した文化や自然を持つこうした場での体験は、きっと人生に大きな影響をもたらすことになるのだと思う。
松岡君の作品のとてつもない存在が、まるで東北の森の深さまで伝えてるようで、頼もしく、そしてさらに驚きでもありました。