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2009年09月02日

●アートな旅

2学期もいよいよ始まり。講師にとっても学生にとっても束の間の休息を終えて、いざ!後半戦へと突入となります。今年の夏を振り返れば、洪水による災害、猛威のインフルエンザなどの自然がからむ現象、一方で民主党圧勝の衆議院選挙(浪人生の半数は選挙権ありの学生も)、芸能人の麻薬事件などの社会的事件、どちらにしてもそれほど明るい話題は見つかりませんが、やはり自然も社会もなんだか荒れてる、そんな気がしますね。
 さて、こんな夏を最後に半日を費やしいくつかの展覧会へ行ってきました。
その中で東京オペラシティーでの鴻池朋子展「インタートラベラー/神話と遊ぶ人」と埼玉近代美術館での長澤英俊展「オーロラの向かう所」の展覧会は対照的ながらも共通項があり興味深いものでした。
キーポイントは「旅」。鴻池朋子は「想像力という人間の根源的な力で地球の中心まで旅をする」という神話を創り上げる。一方の御歳68才の長澤英俊氏はイタリア在住の国際的彫刻家ですが、こちらは大学を卒業し自転車一台でアジアからイタリアへの旅という壮絶な体験の果てに行き着いた地から始まる物語。
 鴻池の作品で彼女「企画」の循環するツアーの旅に参加し子供のように無邪気に遊び、長澤氏の作品では作家の旅が産み出した記憶をひも解きながら、見えないけれどそこに確かにある存在へと自らが旅を試みる。エンターテイメント性とドキュメント性。人間、どちらも必要な要素ですが、心地良く人が漕ぐ舟に乗っているとだんだん自分で荒海に漕ぎ出したくなっちゃいますね。
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