●薄氷花
雪になりそうだという昨夜の天気予報。試験の始まった受験生にはこの時期の雪は厄介者だ。天気だけでも穏やかであれと願ってしまう。3月も近く雪は降ってはすぐに溶けるとは言え、朝の通学や試験会場までの交通への影響を考えるとやはり辛い。
幸い、今朝の雨は雪に変わる事もなく、午後には青々とした空がこうして広がっている。
「雪は天から送られた手紙である」
この言葉は、日本の雪の研究の草分け的存在、中谷宇吉郎の言葉である。特に雪の結晶の生成は神秘と謎に満ちているのだという。
寒さの中でも心は凍らせることなく、光を浴びて輝ければいい。そして神秘や謎への興味は好奇心のスイッチをオンにさせる。くたくたになった受験生だからこそ、自然のささやかな出来ごとにも心を踊らせて。
きっと良い知らせは届くはず。