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2008年05月13日

●絶壁太朗

山間部の道路、ここにも驚くべき光景がある。がけ崩れ防止の絶壁。合理的目的を持った構造物は時にその目的をはるかに超えた様相を呈する。ここまで来ればもう「お見事!」と言いたくもなる。「安全」「便利」は何よりもこうした工事では優先であり特権なのだろう。デザイン性や美的風景、あるいは借景といった日本的美意識などまるで意味を成さず、合理的にその目的を達成するのみにひたすら走る。この国は何かこうした合理的目的とそれに見合うお金があればきっと富士山だって平にしてみせるのだろうとさえ思ってしまう。
 くねくねと波打つ壁面。蜂の巣にも似たコンクリート風景から飛び出す生き物の空想。あるいはどうだろう?観光地の麗しき「滝」の説明のように、こうした構造物にも名前をつけてみるとか?
「右手に見えますのは〜、『絶壁太朗』君の堂々たるお姿ですぅ〜♪』
なんてそんな事を想像しながら、片手運転カメラ撮影と器用にこなして、安全と便利さをしっかり享受する私でした。

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