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2008年01月28日

●視線の行方

遠くの景色がある日くっきりと見える時がある。霞む山々の森の木々の葉の一枚一枚さえもくっきりと浮き上がる。その恐ろしい程膨大なエネルギーに圧倒される。
 都庁展望台へ夜景を見に行った。関東平野と言われし平原に夥しく永遠とも広がる建造物。人間の積み重ねた時間の膨大さの中のたったひとつの単位を想像してみる。
 目の前の踏切を満員電車が一瞬に通り過ぎて行く。隙間も無く押し合う人達のその一人を思う。「個と全体」といとも簡単に言ってはみるものの、日常での私の視線はいつもその両極を行き来する。

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路上の石畳、植物の葉他。ものを成立させる単一要素への視点を持つ事で、さらに内部へと入り込む。路上のつぶつぶのつぶが、その中のつぶ・・・・。視線の行方は想像の行方でもある。