「インタビュー企画第23弾」
2014合格者体験記特集
2014年度の合格体験記をまとめました。
それぞれにリアリティーがあります。
参考にしてください。
『美大を志す人達へ』
高橋 銑くん(2014年 彫刻科)
東京 都立三鷹高等学校 卒
合格大学:
東京芸術大学 美術学部 彫刻科
はじめに、あくまで一つの考え方として読んで下さい。
自分がこの一年で感じた事を書きました。
誰よりもまっさらな目で対象に向かう事。
それが全ての始まりなのだと思います。
所謂、技法や決まりごとは、先人が全身全霊で対象と向かい合い、それによって残された作品達の中から、ある共通性を見出す事で生まれているはずです。
そして、それを外面だけ真似するのではなく、追体験する事こそが「勉強」なのではないでしょうか。
劣等感、主観と客観のギャップ、過去の辛い思い出、この先色々な苦しみがみんなの目を曇らせていくだろうとは思います。
そうなってしまったら、まずは自分自身を見つめて下さい。
受け止められる所から、少しずつでいいので、自分を知っていって下さい。
そしたらきっと、前よりも少しだけ、対象と向き合えるようになった事に気付くと思います。
ゆっくりで大丈夫。かっこ悪くてもいいんです。後悔があってもいいんです。肩の力が自然に抜けるまで、じっくり格闘してみて下さい。
『今できることを』
笹野井 もも さん(2014年 彫刻科)通信教育生
静岡 県立清水南高等学校 現役
合格大学:
東京芸術大学 美術学部 彫刻科
私は地方の美術科のある高校に通う高校生でした。高校の先生に勧められて高校2年の夏から、何度かすいどーばたの講習会に行くようになりました。
そして高校3年の秋からは高校に通いながらすいどーばたの通信教育を受け始めました。朝早く高校に行って誰もいないアトリエでこそこそデッサンを描きました。
私は高校とすいどーばたでは指導内容や雰囲気が大きく異なるように感じていました。
自分の作品に対して多様な意見が聞ける良さと、何を吸収し次の制作に活かすべきか自分で選択しなければならない難しさがあり、2つの場所で彫刻を学ぶ上で考え悩むことがたくさんありました。
しかし入試でどんな結果が出ようと後悔や言い訳をしたくないし、良い作品を制作するために出来ることはなんでもやりたいと思って通信教育をつづけました。
入直に入ってからは、すいどーばたで一日中制作する毎日で、
通信教育では添削してもらう機会の少ない塑造が著しく良くなっていくのを感じました。
しかしこれまでがんばってきたデッサンはなかなか伸びず、
結局入直最後のコンクールまで、納得するものが描けませんでした。
先生に「自分に不足しているものに気をとられ過ぎている」と言われ、
自分がビビっていることに気づきました。
先のことはなるようにしかならないし、
いま出来ることをやるしかないじゃないかと
開き直ったら、とても気が楽になりました。
そして一次試験の3日前になって、
ようやく自分がいいなと思うデッサンが描けるようになりました。
これからも自分が納得できる作品を、
楽しみながらつくっていきたいです。
これまで私に様々な影響をくださったすべての方に感謝します。
『どばたでよかった!!!』
岡野 貴之くん(2014年 彫刻科)
三重 県立暁高等学校 卒
合格大学:
東京芸術大学 美術学部 彫刻科
一浪の夏、どばたに来て「こんなにも上手い人がいるのか」と歓喜かつ劣等感を感じたのを凄く覚えている。「這い上がってやる」って必死こいて結果芸大一次落ち。劣等感を持ちながら二浪になった。もっと強気なモチベーションで死に物狂いする気でいたがそれだけじゃ上手く事が運べなかった。自分に足らなかったのは友達の重要さだった。それに気づいただけで気が楽になり視野が広くなりモチベーションを高く持ち続けれた。時には語って嘆いて時にはすごく泣いて時には爆笑してほんと楽しい生活がおくれた。先生たちも親身になって指導してくれたり、檄を飛ばしてくれたり、なんだかんだ自分の支えになっていて、その分うまくいかない時には勝手に責任感じて泣く事も多々あったがめげずに頑張れた。だからこそ合格する自分をイメージ出来た。そのイメージが自分を合格に導いたと自分は思ってます。高め合えながらも優しい仲間、見捨てる事なく見届けてくれた先生方、画材あーるの店員さんや地元で応援してくれてた人、そして家族、みんないなければここまで充実して受験に励めなかったです。どばたに来てほんとによかったです。みんな大好きです!ありがとうございます!!!
『自分』
古谷 由布くん(2014年 彫刻科)
東京 都立総合芸術高等学校 卒
合格大学:
東京芸術大学 美術学部 彫刻科
「制作は一人でするもの」浪人中自分の中でそれを常に意識していました。その理由は二つあります。
一つは、一人で作ったものを他人に見てもらって何と言われるか、言われたことを自分なりに考えてまた一人で作る、他人に見てもらう。これを繰り返すことが最も力がつくと考えたからです。
二つめに、実際の入試は一人です。アドバイスをくれる先生はいません。誰も助けてくれません。自分以外はみんな敵。頼れるのは自分だけだからです。
もちろん、助け合う仲間や競い合うライバル、先生方の助けは必要だと思います。でも、結局は自分です。結果が良くても悪くても、それは自分のせい。合格するための最良の道を自分で判断し、芸大合格を勝ち取ってください。