どば彫ではことさら素描を重要視しています。(受験では出題されませんが)なぜなら素描は全ての根幹だと言えるからです。普段行う石膏デッサンは素描の領域に含まれるカテゴリーの一つに過ぎません。よって石膏デッサンは描けるけど素描はちょっと苦手といった人がいたならば、それは少し不思議な発達をしていると自覚しましょう〜
さて今回はコンクールの採点中課題(3h)でしゅろ縄と垂木と小割りが渡され、自分でモチーフを組みました。(いわゆる配布モチーフです)この自分でモチーフを組むというのがポイントで、どう組めば絵になるか?を基本にありふれた日用品をどう扱うのか?本人の素描に込める意図が重要とされます。その意図の延長線上には大学に入ってからの表現活動に繋がるとも考えられます。たとえ小規模な素描でも面白くしようとする姿勢が先ずは大切なのです。
M.Aさんの素描
とても見やすいですね!モチーフそれぞれの配置が手前から奥へ手に取るように分かります。また色味も程よく、カラッとした様子やしっとりとした具合は、質感の差としてしっかりと出ています。特記したいのは小割りをしゅろ縄に絡ませたお茶目な関わらせ方ですね!小振りな小割りにはしゅろ縄一本で十分といった所にコロンとしたコミカルさも感じます!良い仕事です。