2クラス合同の風景素描の課題。
初日は大雨の中、選んだ場所によっては大変な思いをした学生もいました。お疲れさま!
偏りのない複合的な実力が必要な課題ですが、パースレクチャーやドバチョウで日々つちかわれている空間意識や材質感、明度解析などの成果がぎゅっと詰まったいい作品が多く出ました。その中で秀作をいくつかピックします。
M.Mさん
アトリエの大きな空間を、静謐な空気の漂ういい緊張感で描けています。主題は空間自体でしょうか。特別な主従関係の設定をせずとも描きたい空間感が伝わってきますね。さりげない床のグラデーション表現がとても効いています。
N.Sさん
これもそつなく自然な作品。学院内の階段から豊島区のビルを背景に、建物の構造のつながった「内と外」を意図して描き分けられています。空が晴れて陽が差し込んだ後半、描き加えられた柵の影が画面全体の構図をぎゅっと引き締めています。
M.Sさん
参考作品室の独特の暗さや雨の日の湿度まで伝わってくる魅力ある作品。わかりやすい主従関係の設定ならば棚の中の描写などもっと省略してしまいそうですが、細部への執着が結果ワングレード上の全体感に届いています。