先日、サロン・ド・プリマクラスで制作されたアムールのデッサンを紹介します。
アムールという彫刻は他の石膏像にない独特の雰囲気を纏っていますね。トルソ像なのでもちろん構造や量の意識も大切ですが、この像と対峙したときに感じる理屈や形では解釈しきれない余韻をも素直に表現しないとアムールらしさは捉えられないような気がします。
R.Mさん
腕の前後関係やねじれ構造など、人体として捉えるべき要素を外さずに抑えられています。ここからさらに光や質感などで鑑賞者を魅了していきたいです。
S.Kさん
頭で解釈してコントロールする部分と素直に感じたまま表現する部分、その双方の仕事を俯瞰して仕上げていく絵作りの仕事が上手く噛み合いましたね。一段スケールアップしたように感じます。
S.Oさん
描写が武器の作者ですが、故に空間との響き愛がうまくいかず表面的になってしまうことが課題でした。描けすぎてしまうという悩み、実力者の宿命ですね。今回はしっかりと自分の絵を眺める時間を増やしたことによって、見えている景色を写すという作業ではなく、自分が感じたことを再構築するプロセスでデッサンを進めることができました。こちらもランクアップしたのではないでしょうか!