2012年02月17日

●塑造コンクールと多摩美対策

本日は一日で塑造コンクールをしました。

モチーフはジョルジョ。相手に不足なしです!!

模刻ですので、改めて解説は不要ですね。

トップはY.Uくんでした。
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しっかりとした軸、ジョルジョらしい動き、密度のある作り込み、良い仕事だと思いました。
今日の結果におごらず、自分の仕事に自信をもって明日からまた実技をして下さい。

今日の採点結果は結果として受け止めて、明日はまた精一杯頑張って下さい!

一日を大切にして下さいね!!


こちらは先日の多摩美対策です。
視点と構図に工夫がありおもしろいデッサンになっています。
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2012年02月14日

●アヒルの塑造とベルベデーレのデッサン

冷たい雨でしたが、アトリエは熱気を帯びていました。
本日はアヒルの塑造です。

時間を考えての無駄な仕事を省く意識、それが強すぎると粘土の付ける量がやや弱くなります。
または熱くパワフルに行き過ぎるとこれまた強引になりがちです。

双方のバランスが大切ですね。

Y.Uくんのアヒル
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アヒルの印象から外れる事なくピントの合った言い切りが出来たと思います。安定感アリ!!

M.Mさんのアヒル

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量感、スケール感を静かに感じます。丁寧な仕事いいと思います。それでもまだ消化不十分な形がありますので、気を付けたいところです。

明日はヘルメスです。おなじみのモチーフですが、強敵ですよー。しまっていこー!!


こちらの春巻きクラスはベルベデーレ、うずくまるビーナス、円盤全身など大型石膏像いろいろでした。ベルベデーレのデッサンを紹介します。

N.Nさんのデッサンです。

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調子の美しい流れの中に形態感を閉じ込めてきました。腹部に入った逆光の調子や空間はドキリとする美しさがあります。

こちらは現役生、H.Yさんのデッサンです。

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調子の曇りが晴れて形がクリアになってきました。上半身の描写は非常に良いリアリティーが宿ってきました。

R.Mくんのデッサンです。

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柔らかい光を感じる自然な調子の中で、像の持つ空間性や量の傾きなど正確に捉えてきています。手前にくる足への触っていく仕事や、像の上半身のねじれへの観察が良いですね。

この時期らしい盛り上り、リアル感のあるデッサンが出てきだしましたね。

2012年02月11日

●本日のひみつクラス

ひみつクラスの構成課題です。

持つ、つまむ、握るなど動作によって生まれる手の形、
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用途のハッキリした紙袋。
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トリッキーな構成は出ないかわりに、少しの気の使い方が明暗をわけます。そんな中、今回は密度の高い実技が出ましたね。 good!!

最近
一日課題になってから、講評後に加筆する学生が増えてきました。6hといっても講評のために30分削られていますので、そういうことでもあるのでしょう。
K.Sさんのデッサン
パジャントの正面見上げは難しい位置ですが、顔や一つ一つの形など、印象を捉えながら良く詰めれたと思います!
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そして、自刻像です。
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一目見て素直な印象を受けました。形を作ることよりも、形を追うによって出てくる形が本人自身のの歪みをはらみ、それがかえって自然な表情につながったと思います。

2012年02月10日

●手と紙袋の構成

こちらのクラスは手と紙袋の構成でした。

R.Iくんの作品です。物量のある紙袋を傾け、手の位置に高さを与えて手と紙袋との接点に仕事を集中してぶつけてきてバランス良くまとめた作品です。おさえるべきポイントをしっかりおさえていますね。
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T.Sくんの作品です。正面からのシルエットが綺麗にまとまって見えました。紙袋と塑造版の接点にも影のリズムがつくれ細やかなところにも気配りを感じます。実技の質が変わってきましたね。
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春巻きクラスのM.Kさんが昨日の課題を夜粘って続きをやりました。
構図がやや上になってしまいましたが、描写の説得力が強くなりました。個々の質感や固有色に反応しながら光も綺麗に捉えてます。色調の幅の広さがとても魅力的な素描となりました。
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2012年02月09日

●ひみつクラスの素描と模刻

タイヤ、ガラス、牛骨の素描をしました。
なぜ?この時期に春のようなベーシックな課題なのでしょう?

描き込みへの意識、つくり込みへの執着、どんどん実技に凄みが出てきます!!

その時に大切なのが、見た物を自然に捉える目です。観察を通した仕事を大切にして下さいね!

M.Mさんの素描
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K.Sさんの素描
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K.Nさんの素描
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E.Iさんの素描
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Y.Uくんの素描
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メヂチの模刻

K.Mさんの模刻
模刻は感覚や勢いだけでは通用しない面もあります。
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ひとつひとつの仕事の積み重ねが形の確かさに繋がっていますね。リズム良く丁寧な意識、やはり大切ですね。

T.Mくんの模刻
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印象がいいですね!! 首や頭部を後回しにせず、早めにおさえられたのが良かったのだと思います。ぱっと見て「似ているなっ」と思える実技、いいですよ!!

そして自刻像をひとつ

講評では並べて見られることで、自分の仕事を客観的に見直せます。その後での手直しはあと一歩足りない、その一歩を掘り下げる仕事ができます。
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時間をかけると密度は上がりますが、表面を整えるだけの仕事では粘土が固くなってしまいます。この自刻像では目元や口元など形をしっかり追う事で、リアリティーが出てきました。踏み込んだ仕事が本人の強い意思を感じさせてくれます。


2012年02月08日

●メジチ模刻

今日は春巻きクラスはメジチ模刻でした。ルネッサンス期の大型肖像彫刻の頭部模刻です。柔らかい動きや骨格に基づいた面の構成など、模刻していって楽しめる彫刻だと思います。

R.Mくんの模刻です。6時間という短い制作時間のなか、前半から積極的に形にしていけました。髪の毛の形にもしっかり手がはいって見応えのある模刻になったと思います。集中力を高めていけば、時間の長短に関わりなく充実した仕事ができると感じさせてくれる作品でした。

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2012年02月07日

●ひみつクラスの自刻像

ひみつクラスです。

自刻像を一日で作りました。
これからの時期、日増しに集中力がグワッと上がります。そして描写の密度は自然と高くなります。

それは良い!良いのですが‥… 構造、組み立てをどうしても軽視してしまう傾向に注意が必要です。
近くで見ると、「うわー」と思わずうなってしまう作品もあります。しかし離れると構造がギクシャク。これでは集中したせっかくの仕事が報われません。盛り上がるこの時期だからこそ、ベースの仕事を大切にしていきましょう!!

そんな中で秀作がでました。
自刻像ですので、イニシャルはひかえてます。

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小物を上手く使い装飾的に華やかになりました。シンプルな組み立てに顔の歪みなど、取り入れて臨場感も感じる実技になりました。光と影のバランスを取りながら、作品性の高い仕事だと思います。

こちらは、自主的に家で取り組んできた自画像です。
2次試験には素描があります。
時間内でどこまでイメージに近づけるのか?
難しいアングルを深く追う部分も盛り込みながら軽やかに表現出来ています。
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こちらは手の素描です。
実は手をじっくり描く課題というのは、やっている様でやっていないんですね。
構図、空間の扱い方、描き込みなどバランスが良い仕事ですね。
K.Sさんの素描です。
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2012年02月06日

●自刻像

春巻きクラスは自刻像でした。今日から6時間課題となりました。時間は短くなりましたが、その中でも完成へのイメージを持って仕事に取り組んでいけました。6時間での仕事のリズムをこれからどんどん掴んでいきたいですね。

作品1点紹介です。
良い作品がでました。全体の佇まいを柔らかく捉えた秀作だと思います。顔の表情も含め見る側を惹き付ける作品になっています。作者本人も何か手応えを掴んだようですね。

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2012年02月04日

●コンクール

今日はデッサン、塑造、素描の3種目のコンクールの採点・講評でした。
デッサンはフォーンとミロヴィを背中合わせに白布で関係性を持たせた組石膏デッサン、塑造は手とアバタの構成課題、素描はアトリエの中に風船を幾つか吊り下げた空間デッサンです。
全体的に大きく振った課題となりました。モチーフに対する視点をどう持っていくかをそれぞれの課題でしっかり持つことが大切になりますね。
各課題の上位者を紹介です。

組石膏デッサン
1位 K.Kさん
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ミロヴィをメインに逆光の状況に喰い付いていく描写はとても魅力的です。地力が確実に安定してきています。

2位 M.Mさん
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少し引いた位置から全体像を客観的に捉えたデッサンです。調子の見え方も自然で綺麗です。ピントの合った実技が増えてきましたね。

塑造
1位 S.Aくん
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そつのない構成でアバタ、手と全体的にしっかりと造り込んで見せています。ここまで造り込んでいけると見る側を納得させられますね。

空間素描
1位 N.Nさん
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風船の固有色を付けながらも、バックの色味と上手く噛み合わせながら空間を表現しています。難易度が高い素描となりましたが上手くまとめてきています。

2位 H.Sさん
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こちらもバックなしです。風船の描写が少し物足りないのですが、空間が上手く表現されました。

3位 S.Aくん
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バックは付けずに風船に的を絞って空間を綺麗に表現しました。空間の広がりをよく表現出来ています。

2012年01月30日

●友人像

本日は6hで友人像を描きました!!
一日で仕上げることもあり、アトリエは「シャッシャッ」と画材が紙の上をすべる音が響いていました。熱気を感じますね。

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友人像ならではという預かりがたくさん出ました。内面まで知った相手だからこそ普段の石膏デッサンなどでは出す事が出来ない表現がいろいろと見られました。 

春巻きクラス

S.Tさん
調子がとても綺麗です。画面に対する作者の気遣いがよく見えてきます。柔らかさの中に質感の違いなどもよく表現されています。
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N.Nさん
白コンテを使っての表現にも極みが増してきてます。アルシュ全判ですが、構図も含めて6時間という短い時間の中でしっかり仕事をしてきています。
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R.Mくん
見せ方が明確です。若干形の捉え方に甘さはありますが、全体感を気にした仕事はこれで良いと思います。
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M.Yさん
モデルとなった学生のポーズが良く捉えられています。肩の出方から頭部の傾きなどがきれいにだせています。
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先生が学生に混じって友人像を描きました。
ブランクがある割には頑張りました。描いてなんぼという感じですが、説得力はまあまあ出ました。
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そしてひみつクラス

現役生Y.Fくんの素描
髪の毛、肌、洋服、それぞれの固有色が丁寧に表現されています。顔面の描写はリキミがなく明快です。脇の下や肩がしっかりすると尚良いですね。
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T.Mくんの素描
ガツンとした勢いが持ち味のT.Mくん、今回はそこに観察をともなったデリケートな仕事が入ってきました。首を少しかしげた感じも本人の特徴を掴んでいると思います。強い形に繊細な形、ぶっとい調子に淡い調子、自分の持ち味を生かすには対比が使えるといいですね。
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S.Aくんの素描
構造を意識する、光を感じる、質感を出す、それらを踏まえて友人の冷静な表情を情熱を持って表現しています。上手さの先にどれだけ情熱をだして行けるのか?素描と言う凄みを感じます。
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最後にこちらはR.T君のブルータス模刻です。カリキュラム時間内にかなりの説得力まで行きましたが、首まわりにやや狂いを残したので、時間外で狂いを直して完成しました。良い強さの塑造になったと思います。
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