今日のデッサンコースは倍判で色々なモチーフを描きました。サイズが大きいこともあって楽しく入り込みながらも、各人の課題を一歩踏み越えて、何か掴めたものがあった人が多かったように思います。
N.Nさんのデッサン
緻密に積み重ねた描写に冴えがあります。手前の膝から腰までの空間の表現が自然で良いですね。くびれ周りの回り込みがさらに欲しいです。
A,Mさんのデッサン
これまでにない完成度で仕上げることが出来ました。白が飛んでしまう癖がありましたが、ハーフトーンの幅が広がり、形態と空間が見事に表現できました。この感じで行きましょう。
R.Mさんのデッサン
こちらもまた、個人の課題を一つ越えたところで仕事が出来ました。逆光の調子が必然性を帯びたものとして形態に繋がり、響き合っています。台座がやや薄くなってしまったのが惜しいですね。
こちらは構成課題です。牛骨、ロープ、リンゴかレモンがモチーフです。構成としてはみんな色々なパターンを考え「オッ!」と思わせるのが出てきました。もっとレベルを上げるには密度ですね。密度といっても単に上げていくと、説明的になったり、見せ場が沢山ありすぎてどこを見て良いのやら曖昧になったりと難しいです。なにを見せたいのか、イメージをしっかり持ちながら造り込んでいきましょう!
今回はみんな良い出来でしたので、全員のせたかったのですが、以下の数名で勘弁して下さい。
K.Yくんの作品
塑像板の大きさを見てもらえばわかると思いますが、巨大でマッチョな作品です。「食べすぎでしょ!!」と思わず言ってしまう所に作者のイメージの強さを感じてなりません。
K.Hさんの作品
なかなかオシャレな作品ができました。牛骨の部分を使うことで軽快さを表現し、一見では分からないことで「何だろう?」と人に歩みを進ませる誘導ができましたね。
R.Mくんの作品
こちらもイメージがしっかりしています。この中に堕ちたら二度と出られなそうな恐怖をおぼえます。
K.Oくんの作品
彫刻は形を使って光や影をコントロールできます。牛骨の向きやふりをデリケートに扱い骨の持つ影の印象を最大限に表現できました。光と影を味方につけた好例だと思います。
T.Aくんの作品
ダイナミックな構成でボリューム、内容とも充実しています。上に位置する下あごが漂う舟のように見えて空想が広がります。うーんロマンチック
K.Sさんの作品
マッチョやボリューミーな作品が多い中、あえてシンプルな構成はお口直しの意味もあり、かえって目立つこともあります。わたしはこういう方向性でいくのよと無言の意思表示がこの作品の強さに繋がっているように感じます。
ここにはピックアップされなかった学生も自分の課題に真摯に向かい制作をしていると感じます。季節の変わり目ですので体調に気をつけながら来週もがんばって参りましょう!!