デッサンはミロのビーナス(首あり)、粘土はブルータス模刻のコンクールをそれぞれ12hでおこないました。全体としてはトップグループで抜きにでる学生はいませんでしたが、実力が底上げされ、中盤から上位にかけて混戦している印象を受けました。特に模刻の採点は差を見出すのが大変でした。デッサンも夏季講習以来で久しぶりだったことを考えるとよいレベルで制作できたと思います。
以下上位のデッサンと粘土です。
S.Tさんのデッサン
本人の課題とする描写はだんだん克服されてきました。質感や色味が増えてきましたね。構造的な理解と、その組み立てが今回の評価の1番の要因になりました。
A.Sさんのデッサン
視点を感じる良いデッサンです。腰の側面部の押さえ方や胴体の繋がりには甘さが感じられますが、絵としての魅力がそれを上回りました。
A.Sくんのデッサン
調子が綺麗で全体像がスッキリと見えるデッサンですね。形の抵抗感と動きの流れがもう少し欲しいという感じはしますね。
N.Nさんのデッサン
逆光の調子を上手く拾い上げ、絵としての完成度が上がっています。正面から見たときの体の厚みなどにやや疑問を覚えますが、ここまで描ければ良いと思います。
Y.Uくんの粘土
左右の頭部の量感と顔との繋がりに少し狂いはありますが、全体的に手の入った良い塑造となりました。
S.Tさんの粘土
途中感ながら全体の中で一番ブルータスの印象と動きを捉えていました。もう少し頭部と首周りが押さえられると良かったですね。
R.Kくんの粘土
印象は抜群でした!造り込みへの執念が感じられます。回して見た時の動きがやや固かったのが惜しかったですね。
R.Mさんの粘土
粘土の表現にも幅が増え、課題としていた対象が持つ形の特徴も上手く拾い出すことが出来ました。左右の目が骨格的にズレてしまったのが惜しいですね。
N.Nさんの粘土
派手さはありませんが、全体像に迫る仕事が出来ています。粘土にも厚みが出てきました。顔がやや大きくなってしまったのがすこし残念。