コンクール優秀作品

本日デッサンコンクールと素描のコンクールがありました。

デッサンコンクールのモチーフはアムールでした。
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トップのYさんのデッサンです。微妙な動きのトルソを真正面から捉えたデッサンです。腰から上半身へのねじれ、頭部へのつながりなど、彫刻的な面白さを良く引き出しています。欲を言えば、向かって左のおなかの形と頭部の印象などでしょうか。
*難しい石膏像です。少年の像ですから筋肉隆々というわけでもなく、ゆったりとした立ち姿がとてもデリケートで、そのあたりの表現がポイントですね。(中瀬コメント)

素描のモチーフは複数の透明ビニールの傘でした。空間を取り込んだ課題です。
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トップのS君のデッサンです。アルシュ紙でのコンテの発色をしっかりとコントロールできていますね。壁や床の柔らかいグラデーションとシャープな傘の描写がうまく対比できています。傘の柄の固有色なども出ています。欲を言えば複数モチーフでの空間性をどのように取り入れていくかでしょうか。
*透明、軽量で存在感が希薄なうえに、既製品という無機的な構造。描き慣れている有機的で重量感のあるものとはまるで逆ですが、空間や床との接点に見られるようにとても緊張感があります。床という硬質な面との関係、そこに織りなす光の現象なども大きな描画要素ですね。硬直した感覚では描けないモチーフです。丁寧に且つ繊細に、しっかり観察したいですね。(コメント中瀬)

これから、ますます盛り上がっていきましょう。

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このページは、彫刻科教員が2009年2月20日 18:05に書いた記事です。

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